ラオスのマーケット
(2005年2月撮影、2009年2月掲載)



はじめての国や土地に行ったとしよう。まずは鉄道、自動車、徒歩などで移動しながら、人びとの様子を横目でみつつ景観を楽しむ。しかし調査者とはそれだけでは満足できない者のことだ。次はどこに行き、なにをみるか? ―私の場合、足を運ぶのは市場(マーケット)である。
写真は、ラオス人民共和国の首都ヴィエンチャンの公設市場。色とりどりの野菜、そしてひきもきらぬ客を一家総出で切り盛りする鶏肉屋。果物屋の果物は、隣国タイからの輸入ものも多かった。
どこにいっても、市場は<売り・買い・会う>大勢の人びとで賑わい、祝祭的な雰囲気をたたえているものだ。その雰囲気に浸るのも好きだが、市場に居ると、なにが売られているか、食べられているか、どこから人が来ているか、などが徐々にわかってくる。人びとの暮らしのイメージに一歩、近づいた気がする。とくに地方の定期市などはそうだ。
もちろん、見ているだけではわからない。好都合なことに、商品に興味を持つ人を売り手は放っておかない。これはなに、あれはなに、どうやって食べるの?などといろいろ聞いてみる。忙しい店は客足が途絶えたあたりでアタック。また忙しくなりはじめたら退却。比較的暇な店は…冷やかしは許されないのでこちらが買い手になるしかない!このようにモノを媒介にして未知の人と人が出会い、やりとりをすることができる ―それはすなわち市場の原像だ。
写真は、ラオス人民共和国の首都ヴィエンチャンの公設市場。色とりどりの野菜、そしてひきもきらぬ客を一家総出で切り盛りする鶏肉屋。果物屋の果物は、隣国タイからの輸入ものも多かった。
どこにいっても、市場は<売り・買い・会う>大勢の人びとで賑わい、祝祭的な雰囲気をたたえているものだ。その雰囲気に浸るのも好きだが、市場に居ると、なにが売られているか、食べられているか、どこから人が来ているか、などが徐々にわかってくる。人びとの暮らしのイメージに一歩、近づいた気がする。とくに地方の定期市などはそうだ。
もちろん、見ているだけではわからない。好都合なことに、商品に興味を持つ人を売り手は放っておかない。これはなに、あれはなに、どうやって食べるの?などといろいろ聞いてみる。忙しい店は客足が途絶えたあたりでアタック。また忙しくなりはじめたら退却。比較的暇な店は…冷やかしは許されないのでこちらが買い手になるしかない!このようにモノを媒介にして未知の人と人が出会い、やりとりをすることができる ―それはすなわち市場の原像だ。
撮影・文:白石壮一郎(大学院GP特任助教)
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