【レポート】共同研究「東アジアのストリートの現在」第11回研究会

report100912


投稿者:稲津 秀樹(関西学院大学社会学研究科博士後期課程/日本学術振興会)

●第11回研究会 『路上と広場―〈マダン〉から眺める東アジアの現在』

●日時:2010年9月12日(日)13:30-16:30

● 場所:京都府民総合交流プラザ(京都テルサ)第1セミナー室

●第一報告者:山口 健一 (京都大学大学院GCOEプログラム研究員)

●第二報告者:水谷 清佳 (東京成徳大学専任講師)

●コメンテーター:稲津 秀樹 (関西学院大学社会学研究科博士後期課程/日本学術振興会)


●出席者による研究会レポート

第11回研究会は、「路上と広場―〈マダン〉から眺める東アジアの現在」と題して行われた。この研究会を開催するにあたり、主催者側(報告者)が設定した目的は以下のような内容であった。

今回は、わたしたちが、「路上」あるいは「広場」と何気なく呼称している社会的な空間/場のあらわれについて、韓国、そして、在日コリアンの人びとにとっての「マダン」なる実践に着目する。マダンはハングルで辞書的には「広場」あるいは「庭」と訳される語である。日本においては、これを伝統回帰的な意味と共にローカルな実践に接続させつつ、1980年代以降、在日の人びとにとっての文化を通じた政治実践、あるいは自己回復運動の一環としてあらわれた。一方、現代韓国社会ではストリート・パフォーマンスが行われるところとしても「マダン」が存在するといわれる。ここに、ストリートなるものの実態/概念を、東アジア(日韓)規模で考えていく際の、大きなヒントが隠されているように思える。

このように「マダン」を事例としつつ、日韓にまたがった「ストリート」的な実践をつなぐものを明らかにしようとしたのが、この研究会の目的であった。当日は、こうした主旨説明を報告者から行った後、山口健一氏(京都大学大学院GCOE研究員)と水谷清佳氏(東京成徳大学助教)からそれぞれご報告いただいた。


文:稲津 秀樹(関西学院大学社会学研究科博士後期課程/日本学術振興会)

※より詳しい報告は「路上と広場―〈マダン〉から眺める東アジアの現在」をご覧ください。

posted on 2010-11-19