【写真&レポート】 日中若手研究者フォーラム@北京師範大学(2009年3月11日~17日)

写真1

写真2

写真3 北京の街並
だんだんと暖かくなり春の気配を感じつつある3月11日から17日にかけて、社会学研究科(以下、関学)に在籍する教員・研究員・院生は中国の北京師範大学(以下、師範大)を訪問し、学術交流を行なった。
今回のプログラムは、12~13日にかけて両校の教員と学生による研究発表、14日には博物館の見学、15日は前門一帯で、16日の日中は鼓楼付近の胡同を訪れ、今後の共同調査に向けての視察の実施を経て、最終的に総括としての座談会を行ない、17日に帰国するという日程で行われた。
研究発表では活発な議論がなされ、お互いのフィールドに大きな関心を寄せた。また視察では、開発が進む北京の様々な胡同を歩き、かつての胡同の様子に思いをめぐらせながらも、今の胡同に起こっていることに目を向けた。
これらの経験をふまえ、関学の参加者は5日目の夜、最後の座談会に向けてミーティングの場を設けた。このミーティングでは、参加者がプログラムを通してなんとなく感じていたことがより鮮明なものとなった。それは差異と共通項の自覚である。大きな差異として、具体的にはディシプリン(社会学と民俗学)と言葉(日本語と中国語)があげられよう。この差異にどのように対応していくのかということは、今後のプログラムに残された大きな課題である。一方、このような差異を自覚するとともに、フィールドワークという経験から共通項を構築していく可能性を見出したことも事実である。インフォーマルな場ではしばしば自らのフィールドワークでの経験を一層あつく語り合い、フィールドワークという場に潜む様々な課題について共に学ぶことができた。
このように、今回のプログラムは、参加者に、差異と共通する部分への学びの場を与えた。今後、今回の経験から見えてきた様々な課題にどのように対応していくのかを話し合う場が求められよう。
師範大の方々の研究熱心な様子に大変刺激され、おいしいご飯と温かい対応にほくほくした気分で今回のプログラムを終えることができた。謝謝!
(木原弘恵・関西学院大学大学院社会学研究科博士課程前期課程)
より詳しい報告は「日中若手研究者フォーラム(中国・北京師範大学)に関する報告」をご覧ください。