メンバー紹介
名前
山北 輝裕
所属
社会学研究科 大学院GPリサーチアシスタント
自己紹介
 私は、捕鯨の街と海のフィールドワーク、そしてその街で暮らす人びとにお話を伺い・学ぶなかで、<ストリートとしての海>について考えていきたいと思っています。海がストリート? 突飛に思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、海こそがストリートではないでしょうか。かつて(そして今も)列島・大陸間を移動するには、海こそが道だったのですから。こうした文字通りの水路、それだけではなく、社会問題としての「捕鯨」の構築や、仕事としての捕鯨と「観光化」、あるいは地方の地域福祉といったトピックを扱うことで、ストリートの未来について構想します。
名前
稲津 秀樹
所属
社会学研究科 博士課程後期課程
自己紹介
 外国から日本への移住者の日常に寄り添いながら、彼・彼女らが如何にして「日本」という〈ナショナルな空間管理〉の下で生活を組み立てているのか、という問いを巡って研究しています。外国人登録人口が公式に200万人を突破したと言われる中、研究者は、日本における移住者を巡る多種多様な状況を俯瞰することが十分にできていません。こうした問題意識から、本プログラムにおいては、まず、移住者とその関係者による映像実践に学びながら、〈多民族化する日本〉の”filmography”の 作成に取り組みたいと思っています。
名前
川元 みゆき
所属
社会学研究科 博士課程前期課程
自己紹介
 <格差>を通りこし<貧困>の様相を呈するようになった現在の日本。その象徴と言われてきた野宿者たち。自己責任論が根強く残り続ける中、当事者とその支援者たちによる<貧困>に関する運動も顕著にみられるようになっています。そのような状況に伴って当事者たちの生活や意識はどのように変化しているのか、いないのか。また、そのような運動の中で見落とされてしまっているものとは何なのか。これがいまの私の関心です。
名前
中川 千草
所属
社会学研究科 大学院GP事務補佐、プログラムコーディネイター
自己紹介
 西アフリカ音楽にかかわりはじめ、約2年。その間、ストリートにおいてさまざまな場面に遭遇してきました。日々の活動は、非常にシンプルな実践−技術の習得、公園などでの練習、路上でのパフォーマンスなど−ばかりです。しかし、この過程において、しばしば「公共性」や「異文化」、「本質」、「共同」といった概念と向き合わざるを得ません。民族音楽パフォーマーの経験を通して、ストリートの現在、そしてストリートで生まれる社会的態度への接近を試みたいです。
名前
西牟田 真希
所属
社会学研究科 博士課程後期課程
自己紹介
 かつて炭鉱や鉱山で栄えた街では、今、跡地の保存が進められたり、観光やまちづくりなど他の目的に、炭鉱や鉱山が活用されたりしています。それだけでなく、かつて生活していた体験や記憶なども、積極的に残そうとしている動きがあります。  私は、実際に施設跡を活用しようとする際に点在している跡と、離職や移住によって、炭鉱や鉱山を離れた人の語り(=辿ってきた道)から、ストリートの現在を浮かびあがらせたいと思っています。
名前
白波瀬 達也
所属
社会学研究科 研究員
自己紹介
 私は小さな政府が進行し、雇用が不安定化する現代社会における野宿者の生と、その不安定な生を支えるセーフティネットに関心をもっている。社会政策というマクロな次元だけでなく、まさにストリートで交わされる「生」をめぐるダイナミックな現象も重要な研究対象だと考えている。なかでも宗教的な動機に基づく組織(Faith-Based Organization)と野宿者の関係性に着目している。
名前
谷村 要
所属
社会学研究科 大学院GPリサーチアシスタント
自己紹介
 インターネットの動画共有サイトでは、路上や公園でパフォーマンスを撮影した動画が日夜投稿されています。時には、多くのパフォーマーが電子掲示板や SNSでのコミュニケーションを通じてストリートに集まり、集合行為の撮影会が行なわれることもあります。これはあくまで一つの事例ですが、現在のストリートに立ち現れる事象を捉える際は現実空間だけでなく、仮想空間にも目を向ける必要があります。本プログラムにおいては、仮想と現実を横断した相互作用の中で形作られるストリートの現在を追っていきたいと思います。
名前
白石 壮一郎
所属
社会学研究科 大学院GP特任助教
自己紹介
 ごちゃごちゃ雑然とした場所が好きです。"ストリートの現在"という研究テーマから思いつくのは、"場"の想像、構築、再領有などの実践、そしてそうした実践によって達成される共同性や公共性の構築という問題系です。"ストリート"は、誰かによって一義的に画定される"空間(space)"ではなく、さまざまな人びとや出来事によって意味づけられていく"場(place, locale)"なのです。地図を見てすべてがわかるような場所は、面白くありません。行って歩いてみるまでわからない、1年離れるとわからない、そんな場所でこそフィールドワークをしていきたいです。じつは、世界はそんな場所だらけだと思うんですが。